examination-guide-top

電気工事士の基礎知識

【第二種電気工事士の試験概要】内容・日程〜申し込みまで徹底解説

「第二種電気工事士試験っていつあるの?」
「申し込み方法は??」
「合格ラインを知りたい」
「資格試験を受けるのに受験資格ってあるのかな?」

第二種電気工事士に興味を持ち始めると、いろんなことに疑問を持ってくるはずです。

今回は、第二種電気工事士の試験概要について詳しく解説しています。

この記事を読めば、試験の内容・試験会場・申込方法〜日程まで今疑問に思っていることのほとんどのことがわかります。

【最新】第二種電気工事士2020年度試験日情報

2020年度の第二種電気工事士の試験日程はこのようになっています。

日程表
試験日程 上期試験 下期試験
「受験案内・申込書」配布時期 3月上旬〜 6月上旬〜
申込期間 3月19日(木)〜4月9日(木) 7月30日(木)〜8月13日(木)
筆記免除者:9月3日(木)〜9月17日(木)
筆記試験日 中止 10月4日(日)
技能試験日 7月18日(土)or19日(日) 12月12日(土)or13日(日)

なお、今年度の上期の筆記試験は、コロナの影響で中止となりました。

第二種電気工事士試験概要・内容

examination-guide

引用:一般財団法人電気技術者試験センター

第二種電気工事士は国家資格であり、誰でも受験することができる資格です

まずは、第二種電気工事士の全体の概要について一覧表にしました。

試験名 第二種電気工事士試験
資格区分 国家資格
受験資格 不問(誰でも受験可能)
試験会場 全国50ヶ所以上の試験地
試験日程 上期試験 筆記試験:6月上旬
技能試験:7月下旬
下期試験 筆記試験:10月上旬
技能試験:12月上旬
申込期間 上期試験 3月上旬〜
下期試験 6月上旬〜
受験料 郵送:9,600円
インターネット:9,300円
試験形式 筆記試験 選択式(4択のマークシート形式)
技能試験 配線図で与えられた問題を、支給される材料で一定時間内に完成させる
合格基準 筆記試験 60点以上(30/50問以上)
技能試験 欠陥がないこと
筆記免除 前年度合格者など全5条件(詳しくは後述)
申込・問い合せ 一般財団法人 電気技術者試験センター
URL :http://www.shiken.or.jp/index.html
TEL :03-3552-7691
メール:info@shiken.or.jp

第二種電気工事士の試験会場について

第二種電気工事の試験会場は全国47都道府県で開催されています。

筆記試験は、全国同一日に開催されますが、技能試験については、試験地の約半分で土曜日、残りの試験地で日曜日に実施し、希望する試験地を自由に選ぶことができます

ただし、選ぶことができるのは「試験地」までで、試験会場までは希望することができません。(1つの試験地に複数の試験会場があります。)

試験会場は、受験票に記載されていますので確認しておきましょう。

【令和2年度】下期試験地一覧表
(✗印のある日は技能試験は実施しない)
筆記試験 技能試験 筆記試験 技能試験
10月4日 12月12日 12月13日 10月4日 12月12日 12月13日
北海道地区 関西地区
旭川市 旭川市 滋賀県 滋賀県
北見市 北見市 京都府 京都府
札幌市 札幌市 大阪府 大阪府
釧路市 釧路市 兵庫県 兵庫県
室蘭市 室蘭市 奈良県 奈良県
函館市 函館市 和歌山県 和歌山県
東北地区 中国地区
青森県 青森県 鳥取県 鳥取県
岩手県 岩手県 島根県 島根県
宮城県 宮城県 岡山県 岡山県
秋田県  ✗ 秋田県 広島県  広島県
山形県 山形県 山口県 山口県  ✗
福島県 福島県 四国地区
新潟県 新潟県 徳島県 徳島県  ✗
関東地区 香川県  香川県
茨城県 茨城県 愛媛県 愛媛県  ✗
栃木県 栃木県 高知県 高知県  ✗
群馬県 群馬県 九州地区
埼玉県 埼玉県 福岡県 福岡県
千葉県 千葉県 佐賀県 佐賀県
東京都 東京都 長崎県  長崎県
神奈川県 神奈川県 新上五島町 新上五島町  ✗
山梨県 山梨県 熊本県 熊本県  ✗
中部地区 大分県 大分県  ✗
長野県 長野県 宮崎県 宮崎県  ✗
岐阜県 岐阜県 鹿児島県 鹿児島県
静岡県 静岡県 奄美市 奄美市
愛知県 愛知県 沖縄地区
三重県 三重県 沖縄県 沖縄県
北陸地区 宮古島市 宮古島市  ✗
富山県 富山県 石垣市 石垣市  ✗
石川県 石川県
福井県 福井県

第二種電気工事士の試験日と申込み期間

第二種電気工事士試験は、受験者の増加、電気工事士の需要に伴い、平成23年度から、上期・下期に分かれました。

さらに、平成30年度より、第二種電気工事士試験は上期・下期の両方を受験することができるようにもなりました

最新の受験日程を知りたい方はこちらをご覧ください。

日程表
試験日程 上期試験 下期試験
「受験案内・申込書」配布時期 3月上旬〜 6月上旬〜
申込期間 3月中旬〜4月上旬 6月中旬〜7月上旬
筆記試験日 6月上旬の日曜日 10月上旬の日曜日
技能試験日 7月下旬の土日 12月上旬の土日

第二種電気工事士試験が「上期・下期に分かれたこと」「上期・下期両方受験できるようになったこと」「筆記試験と技能試験の日程が違うこと」から日程を勘違いする人が多くなっています

受験の日程については、事前にしっかりと確認しておきましょう。

第二種電気工事士の受験料・費用

第二種電気工事士は2種類の方法によって、申し込むことができます。

支払い方法

  • 郵送:9,600円
  • インターネット:9,300円

上記のようにインターネットでの申し込みのほうが300円安いです。

費用と申込みにかかる手間を考えると、インターネットでの申込みの方が良いと思います。

郵送での申込み

郵送での申込みの場合は、「受験案内・申込書」に折り込みの受験申込書に必要事項を記入し、お近くのゆうちょ銀行(郵便局)で受験手数料9,600円を支払うことで完了します。

郵便局で申込みを行う場合は、「受験案内・申込書」が必要となります

「受験案内・申込書」の配布は下記ヶ所で受け取ることができます。

最も手に入れやすいのは、近くの大手書店だと思いますが、下記施設がない場合は、A4サイズの返信用封筒を一般財団法人電気技術者センター宛に送付して、受験案内を郵送してもらうことも出来ます。

送料分の切手を貼った返送用封筒に、電気技術者試験センター本部事務局へ郵送しましょう。

詳しい手順についてはこちらを参照して下さい。

「受験案内・申込書」配布場所

  • 一般財団法人 電気技術者試験センター 本部事務局
  • 大手書店(紀伊国屋、ジュンク堂 等)
  • 産業保安監督部
  • 都道府県の電気工事士免状窓口
  • 河合塾主要校舎 など

インターネットでの申込み

インターネットでの申込みは、電気技術者試験センターのホームページから「インターネット受験申込み」のボタンをクリックし、申込み受付画面にて必要事項を記入します。

振込期限内に、指定された振込先への受験手数料9,300円を振り込むことで手続きができます。

インターネットの場合は、受験案内を受け取る必要がないため、忙しい方も簡単に申し込むことができます。

郵送と比べると、インターネット申し込みのほうが300円安くなっているため、お得といえます。

また、手数料については、支払い方法により異なりますのでご注意ください。

窓口で支払う時は、手数料もかかりますので少し多めに準備しておきましょう。

インターネットによる振込方法は、4つあります

振込方法

  • 銀行振込
  • クレジットカード決済
  • コンビニ決済
  • Pay-easy(ペイジー)決済

なお、団体での申し込みは銀行振込でしか対応していませんので、ご注意ください。

銀行振込

期限内に指定された振込先に受験手数料の振込をします。

振込手数料は別途払込人負担となります。

クレジットカード決済

クレジットカード決済の場合、使えるカードの種類はVISA、MasterCard、DinersClubの3種類です。

使用できるカード

  • VISA
  • MasterCard
  • DinersClub

また、クレジットカード決済の事務手数料は、別途払込人の負担となり、クレジットカードの支払情報画面にて「カード番号」と「有効期限」を入力して決済します。

支払方法は、一括支払のみです。(分割払いやリボ払いは不可)

コンビニ決済

コンビニでの払込は、以下の指定したコンビニのみ可能です。

利用できるコンビニ

  • セブンイレブン
  • ローソン
  • ファミリーマート
  • ミニストップ
  • デイリーヤマザキ
  • セイコーマート

コンビニ決済の場合、事務手数料は払込人負担となります。

また、コンビニ決済は基本的に現金のみですが、ファミリーマートに関してはファミマTカードが利用できます。

Pay-easy(ペイジー)決済

Pay-easy(ペイジー)での払込みは、銀行・郵便局などの金融機関のATM、インターネットバンキング、モバイルバンキングが利用でき、Pay-easy(ペイジー)決済の事務手数料は、払込人負担となります。

また、利用可能なATMには「Pay-easy」マークがあり、現金またはキャッシュカードが利用できます。

ただ、一部の金融機関では、時間外手数料がかかる場合があります。ATMの払込後に出力される明細票は、受験票が届くまで保管してください。

Pay-easy(ペイジー)が利用できる金融機関はこちらから探すことができます。

支払い後

どちらも、この受験申込みがなされた(受験手数料が指定期限までに入金された)後、試験日の約2週間前に試験センターより受験票及び写真票(写真の貼付用紙)が郵送されます。

詳しくは、各試験の「受験案内・申込書」又は試験センターのホームページに掲載の「受験案内」をご覧ください。

第二種電気工事士【筆記試験】

written-test

まずは筆記試験の内容一覧表にしました。

試験形式 選択式(4択のマークシート形式)
試験時間 2時間(120分)
試験内容 【全7科目50問】
1.電気に関する基礎理論(約5問)
2.配電理論及び配線設計(約6問)
3.電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具(約7問)
4.電気工事の施工方法(約5問)
5.一般用電気工作物の検査方法(約4問)
6.配線図(約20問)
7.一般用電気工作物の保安に関する法令(約3問)
試験中に持ち込めるもの 1.受験票及び写真票
2.筆記用具
・HBの鉛筆又はシャープペンシル、鉛筆削り
・プラスチック消しゴム
・定規
3.時計(電卓機能、通信機能、アラーム音の出るものは使用不可)
※電卓は持ち込み不可
合格基準 筆記試験60点以上(30/50問以上)
筆記試験免除の条件 1.前回の第二種電気工事士筆記試験に合格した方
2.高等学校、高等専門学校及び大学等において経済産業省令で定める電気工学の課程を修めて卒業した方
3.第一種、第二種又は第三種電気主任技術者免状の取得者
4.鉱山保安法第18条の規定による試験のうち、電気保安に関する事項を分掌する係員の試験に合格した方
5.旧自家用電気工作物施設規則第24条第1項(ヘ)及び(ト)の規定により電気技術に関し相当の知識経験を有すると認定された方
6.旧電気事業主任技術者資格検定規則による電気事業主任技術者の有資格者

筆記試験の問題形式と時間

第二種電気工事士の筆記試験問題は、4つの選択肢の中から正解を1つ選ぶ、マークーシート方式です。

制限時間は2時間です。

筆記試験の内容

筆記試験は全部で7科目50問出題されます

配点・出題科目・内容については下記のようになっています。

出題科目 配点 内容
1.電気に関する基礎理論 約5問 オームの法則を利用する計算問題、三相交流回路の計算問題など
2.配電理論及び配線設計 約6問 電線の太さ、許容電流を求める計算問題など
3.電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具 約7問 変圧器2大のV結束、三相誘導電動機の計算問題、工具の名称や用途など
4.電気工事の施工方法 約5問 各種工事方法、設置工事の省略、電動機や開閉機など
5.一般用電気工作物の検査方法 約4問 竣工検査手順に関する問題、接地抵抗値測定法の問題など
6.配線図 約20問 配線用図記号、施工方法、電線の条件など
7.一般用電気工作物の保安に関する法令 約3問 竣工検査手順、接地抵抗値測定法など

第二種電気工事士の筆記試験は、計算問題や暗記問題、配線図が主な試験内容です。

筆記試験では合格基準点が設定されており、例年60点であることが多いです。

第二種電気工事士は、総得点評価です

科目ごとに合格基準点があり、1科目でも満たないと不合格になる「足切り」がある国家試験ではありません。

ですから、時間がかからないもの、得意な分野から優先的に問題を解いていきましょう。

筆記試験に持ち込めるもの

筆記試験に持ち込めるものは下記です。

筆記試験に持ち込めるもの

  • 受験票及び写真票
  • 筆記用具
    ・HBの鉛筆又はシャープペンシル
    ・消しゴム
    ・30cm以下の定規
  • 時計(電卓機能、通信機能、アラーム音の出るものは使用不可)

電卓を持ち込むことはできませんので注意してください。

また、ボールペンも使用不可です。

筆記試験の合格基準

筆記試験の合格点は60点がボーダーラインです。(過去10年間で、60点以外だった年は、平成26年下期の1度だけ(56点))

筆記試験は全部で50問あるので、30問以上正解すれば合格です。

また、過去の合格率は、約60%前後を推移しています

過去の合格率を詳しく知りたい方は、こちらも参照してみてください。

第二種電気工事士の合格率推移まとめ

筆記試験の免除の条件について

第二種電気工事士には、筆記試験免除の条件が設けられています

あなたが、免除の条件に該当する場合は、技能試験から受験することができます。

ただし、筆記試験免除資格があるにもかかわらず、その権利を行使せずに筆記試験の申込みをした場合は、筆記試験からの受験となります

その筆記試験の結果が不合格の場合、技能試験を受験することはできませんので注意してください。

筆記試験の免除条件については下記6項目となります。

筆記試験の免除条件

  • 前回の電気工事士の筆記試験に合格した方
  • 高校や大学などで、電気工事法で定める電気工学の課程を修了した方
  • 第一種、第二種、第三種電気主任技術者免状を取得している方
  • 鉱山保安法第18条規定の試験で、電気保安に関する事項を分掌する係員の試験に合格した方
  • 旧自家用電気工作物施設規則第24条第1項(ヘ)及び(ト)の規定により電気技術に関し相当の知識経験を有すると認定された方
  • 旧電気事業主任技術者資格検定規則による事業主任技術者の資格がある方

前回の筆記試験に合格した方に限り、証明書類は必要ありません。

その他、電気工学を修めた方は申込書に学校長の証明が必要で、各種試験の合格者は免状や合格証明書、技能認定書などの写しを免除申請で提出します

第二種電気工事士【技能試験】

practical-exam

技能試験の概要一覧です。

試験形式 配線図で与えられた問題を、支給される材料で一定時間内に完成させる
試験時間 40分
試験内容 事前に13問の候補問題が公表され、その中から1問だけ出題される
試験中に持ち込めるもの 1.受験票及び写真票
2.筆記用具
・HBの鉛筆又はシャープペンシル
・消しゴム
・30cm以下の定規
・色鉛筆、色ボールペン
3.時計(電卓機能、通信機能、アラーム音のでるものは使用不可)
4.指定工具(必ず持参が必要)
・ペンチ
・ドライバ(プラス、マイナス)
・ナイフ
・スケール
・ウォータポンププライヤ
・リングスリーブ用圧着工具(JIS C 9711:1982・1990・1997適合品)
※その他電動工具以外の全ての工具が使用可能
合格基準 課題作品の成果物について電気的に致命的な欠陥または施工上の重大な欠陥がなく、かつ、施工上の軽微な欠陥が2以内であること。

技能試験の問題形式と時間

技能試験は、準備した(自分で持ち込んだ)工具を使い、与えられた配線図通りに材料の配線工事を行う試験です。

試験時間は40分しかないので注意しましょう。

技能試験の内容

技能試験で出題される問題は、事前に13問公開され、試験当日にはそのうち1問が出題されます

そのため、試験対策としては13問全てを事前に練習しておき、どの問題が選ばれても施工できる状態にしておきましょう。

技能試験に持ち込めるもの

実技試験で使う材料は用意されていますが、作業に使う工具は自分で準備する必要があります。工具は電動工具以外なら全ての工具が使えますが、以下の指定工具を準備すれば十分でしょう。

筆記試験に持ち込めるもの

  • 受験票及び写真票
  • 筆記用具
    ・HBの鉛筆又はシャープペンシル
    ・消しゴム
    ・30cm以下の定規
  • 時計(電卓機能、通信機能、アラーム音の出るものは使用不可)
  • 工具
    ・ペンチ
    ・ドライバー(プラス・マイナス)
    ・ナイフ
    ・スケール
    ・ウォーターポンププライヤー
    ・リングスリーブ用圧着工具

この他に、ケーブルの外装を取るケーブルストリッパー、試験の暑さ・寒さ対策用の上着を持っていくと便利です。

私は、夏に受験したのですが、エアコンが効きすぎて、足元が冷えた記憶があります。

夏だからと行って暑いとは限らないですし、逆もまた然りなので両方対応できるような服装にしておくと安心です。

技能試験の合格基準

第二種電気工事士の技能試験は、筆記試験と違い実際に器具や電線を用いて作業し、そして図面度通りに配線・接続しなければいけません。

また、図面通りだけでなく、電線に傷がついていないか(ナイフによる傷など)・圧着ミスが無いかといった、細かな審査も行われます。

筆記試験のような定量的(合格基準が明確)な評価ではないので、技能試験対策を始めるときは、図面通りの施工および傷や施工不良を引き起こさないよう、正確な作業方法を身に付けましょう

欠陥が1つでもあると不合格になります。

ですから、見直しの時間も含めて30分程度で終えられるように練習しておきましょう。

まとめ:勉強を始める前に概要と日程はおさえておこう

第二種電気工事士の資格を取るためには、事前の計画が最も大切です。

計画を立てるにはまず、試験全体の概要と試験日をしっかり確認しておきましょう。

確認した結果、受験までの日程に余裕があるなら独学でもいいですが、時間がないなら通信講座などで短期集中学習するのもおすすめです。

-電気工事士の基礎知識

© 2024 【通信講座vs独学】第二種電気工事士一発合格ブログ