「第二種電気工事士資格って難しいの?」
「第二種電気工事士の合格率ってどのくらい?」
「筆記試験と技能試験を両方一発で合格できるの?」
第二種電気工事士について興味をもっている方がとっても気になるであろう情報の1つである、合格率。
今回は、過去35年間の試験データをもとに、色々な角度から第二種電気工事士の合格率について解説していきます。
要点まとめ
- 筆記試験の直近20年の合格率は約60%
- 技能試験の直近15年の合格率は約70%
- 筆記試験・技能試験同時合格の確率は約40〜50%
- 第二種電気工事士は努力すれば報わる国家資格
目次
【第二種電気工事士】受験者・合格者・合格率まとめ
まず最初に過去35年間(昭和60年〜)の第二種電気工事士の受験者と合格者の一覧表を見てください。(後ほど各項目ごとに詳しく解説してきます。)
受験者・合格者・合格率一覧表
年 度 | 受験申込者 | 筆記試験 | 技能試験 | 一発合格 | ||||
受験者 | 合格者 | 合格率 | 受験者 | 合格者 | 合格率 | 合格率 | ||
S60 | 84,092 | 62,786 | 33,500 | 53.4% | 47,415 | 21,026 | 44.3% | 24% |
S61 | 98,319 | 70,687 | 34,183 | 48.4% | 54,300 | 23,321 | 42.9% | 21% |
S62 | 106,099 | 75,098 | 36,412 | 48.5% | 58,696 | 14,965 | 25.5% | 12% |
S63 | 113,483 | 74,040 | 41,729 | 56.4% | 70,924 | 34,151 | 48.2% | 27% |
H元 | 91,849 | 63,893 | 32,856 | 51.4% | 52,935 | 29,819 | 56.3% | 29% |
H2 | 84,600 | 63,269 | 30,566 | 48.3% | 44,417 | 21,582 | 48.6% | 23% |
H3 | 87,899 | 64,169 | 31,580 | 49.2% | 47,689 | 18,407 | 38.6% | 19% |
H4 | 96,337 | 67,335 | 33,322 | 49.5% | 53,875 | 36,133 | 67.1% | 33% |
H5 | 98,425 | 73,609 | 39,480 | 53.6% | 55,452 | 29,646 | 53.5% | 29% |
H6 | 113,203 | 80,431 | 41,094 | 51.1% | 63,448 | 30,762 | 48.5% | 25% |
H7 | 121,438 | 84,343 | 40,418 | 47.9% | 67,046 | 27,569 | 41.1% | 20% |
H8 | 128,510 | 87,941 | 41,521 | 47.2% | 70,641 | 38,421 | 54.4% | 26% |
H9 | 116,042 | 81,830 | 46,439 | 56.8% | 69,578 | 43,966 | 63.2% | 36% |
H10 | 107,391 | 77,054 | 41,465 | 53.8% | 61,735 | 32,823 | 53.2% | 29% |
H11 | 108,959 | 76,720 | 44,676 | 58.2% | 67,215 | 22,524 | 33.5% | 20% |
H12 | 118,431 | 76,219 | 48,371 | 63.5% | 78,944 | 39,501 | 50.0% | 32% |
H13 | 101,308 | 66,924 | 39,132 | 58.5% | 63,447 | 41,115 | 64.8% | 38% |
H14 | 103,330 | 75,160 | 46,370 | 61.7% | 62,501 | 35,674 | 57.1% | 35% |
H15 | 102,980 | 71,882 | 41,287 | 57.4% | 61,228 | 35,592 | 58.1% | 33% |
H16 | 104,981 | 74,517 | 44,740 | 60.0% | 62,074 | 34,846 | 56.1% | 34% |
H17 | 99,445 | 68,849 | 43,990 | 63.9% | 62,336 | 28,856 | 46.3% | 30% |
H18 | 103,184 | 68,332 | 38,897 | 56.9% | 62,411 | 46,486 | 74.5% | 42% |
H19 | 95,284 | 73,295 | 42,786 | 58.4% | 55,507 | 38,078 | 68.6% | 40% |
H20 | 103,851 | 79,345 | 43,237 | 54.5% | 57,970 | 38,768 | 66.9% | 36% |
H21 | 122,239 | 94,770 | 63,620 | 67.1% | 79,660 | 55,793 | 70.0% | 47% |
H22 | 131,964 | 98,600 | 58,935 | 59.8% | 79,789 | 54,277 | 68.0% | 41% |
H23 | 126,931 | 95,075 | 59,979 | 63.1% | 75,295 | 52,341 | 69.5% | 44% |
H24 | 135,098 | 99,725 | 58,036 | 58.2% | 75,205 | 53,082 | 70.6% | 41% |
H25 | 146,597 | 109,564 | 68,388 | 62.4% | 84,181 | 64,000 | 76.0% | 47% |
H26 | 141,889 | 105,528 | 62,272 | 59.0% | 77,881 | 57,751 | 74.2% | 44% |
H27 | 152,925 | 118,449 | 69,704 | 58.8% | 84,072 | 59,441 | 70.7% | 42% |
H28 | 152,761 | 114,528 | 67,150 | 58.6% | 84,805 | 62,216 | 73.4% | 43% |
H29 | 147,454 | 112,379 | 66,379 | 59.1% | 81,356 | 55,986 | 68.8% | 41% |
H30 | 175,416 | 123,279 | 68,321 | 55.4% | 95,398 | 64,377 | 67.5% | 37% |
R元 | 166,013 | 122,266 | 80,625 | 65.9% | 100,379 | 65,520 | 65.3% | 43% |
平均 | 116,821 | 84,340 | 48,042 | 56.5% | 67,709 | 40,252 | 58.2% | 33% |
※1)受験申込者数は筆記試験免除者も含む
※2)平成23年度からは上期・下期の合計数を使用
※3)受験申込者数・受験者数・合格者数は一般社団法人電気技術者試験センターのデータを使用
【第二種電気工事士】受験者数の推移|ここ10年は増加傾向
まず受験者数の推移ですが、平成21年度あたりを堺にして明らかに傾向が変わっています。
平成21年度までは、受験者数が10万人を割ることも普通でしたが、平成21年度からは右肩上がりで受験者が増加していることがわかります。
そして、平成30年度には受験者数が17万人を超えました。
平成23年度から受験回数が年に1回から2回に変わったのも要因の1つとしてありますが、平成23年度以降も確実に増加しています。
これは、昨今の不景気の影響により、「手に職をつけたい」という人が増えたことが大きな理由の1つだと考えられます。
どちらにせよ、第二種電気工事士は今人気の国家資格であるということは間違いありません。
【第二種電気工事士】筆記試験の合格率の推移|最近の合格率は約60%
次に筆記試験の合格率の推移です。まずは、グラフを御覧ください。
よく見ていただければわかると思います、こちらも数字に偏りがあるのがわかります。
平成9年ぐらいまでは、合格率が約5割前後だったのに対し、平成10年以降は合格率が6割程度に上がっています。
この傾向がすぐに変わるとは思えませんが、調整が入り、合格率が下がる可能性は否定できません。
もし受験を考えているなら、早めに受験し今のチャンスを活かしましょう。
【第二種電気工事士】技能試験の合格率の推移|最近の合格率は約70%
続いて第二種電気工事士の技能試験の合格率の推移です。
このグラフも割と特徴的ですね。
- 右肩上がりに合格率が上がっている
- 昔は合格率のばらつきが大きかったが、最近は概ね70%程度
これは、平成18年度から試験制度が変更になり、少し易化した(簡単になった)ことが影響しています。
技能試験についても、再度、試験制度が変わらないとも限りませんので、今のうちに受験するのが吉です。
【第二種電気工事士】一発合格する確率とその推移|同時合格率は約45%
最後に、独自に筆記試験と技能試験を同時に合格する確率を出してみました。
知らない方のために解説しますと、第二種電気工事士は筆記試験と技能試験の両方に合格する必要があります。
そして、筆記試験と技能試験は同時に合格できなくてもよいです。
筆記試験に合格し、技能試験が不合格だった場合、次回の試験では1度だけ筆記試験を免除することができます。
なので、技能試験は、前回不合格だった人も一定数受験しています。
それを踏まえて下記グラフを御覧ください。
このグラフは下記のような計算で合格率を算出しています。
一発(同時)合格率 = 筆記試験合格率 × 技能試験合格率
このグラフをみてもらえばわかると思いますが、第二種電気工事士の一発合格率は、昔はかなりのばらつきがありましたが、ここ10年の合格率は高水準で推移しています。
だいたい40%〜50%程度ですね。
この結果から、第二種電気工事士は、受験者の10人に4人から5人が一発合格するといえそうです。
まとめ;第二種電気工事士が勉強すれば合格する国家資格
今回、第二種電気工事士の受験者数から筆記試験・技能試験・同時合格の合格率について詳しく解説してきました。
改めて内容をまとめると・・
- 筆記試験の直近20年の合格率は約60%
- 技能試験の直近15年の合格率は約70%
- 筆記試験・技能試験同時合格の確率は約40〜50%
この結果からわかることは、
「第二種電気工事士はちゃんと努力すれば報わる国家資格である」ということです。
国家資格の中には、合格率数%の超難関といわれる国家資格があります。
そのような試験と比べると、第二種電気工事は勉強をすればちゃんと合格できるような難易度に設定されています。
とはいえ、鉛筆を転がして合格するような簡単な試験では決してありません。
第二種電気工事士を受けようと決めたのなら、しっかりと準備をしましょう。